嗅覚の順応
どんなに快いニオイであっても、不快なニオイであってもそのニオイを長時間かいでいると、全くといっていいほど、ニオイを感じなくなってしまいます。
例えば、猫を飼っている家を訪れたときなど、猫の糞尿の鼻をつくような独特なニオイが気になるものですが、しばらくいると、次第にその家の住人と同じように、特別に意識しなくなってしまうのです。
ニュートン最初の発見は何だったの
食べ物の場合も同じです。餃子を食べた時など、周囲の人には強烈なニンニク臭がするものですが、本人には臭いません。これは、本人の嗅覚の疲労(順応)によるものです。
必要な機能だからこそ
嗅覚の疲労や順応は、嗅覚の弱点といえるかもしれません。ですが、私たちにとって必要があるからこそ備わっている特徴なのです。
私たちの社会の肥満
例えば、朝の満員電車の色んなものが混じったニオイ、ワキガ・口臭・体臭・たばこ臭さ・香水のニオイなど、これらがミックスされて最初の内は我慢できないくらいの不快感が襲ってきますが、しばらくすると、あまり不快感を感じなくなります。
もしも、嗅覚が順応することなく、当初の不快なニオイがいつまでも続くと、電車の中で神経がまいってしまい、一日中、不快感とイライラがあり、遂には電車に乗ること自体に嫌悪感を抱くことになってしまうでしょう。
温度はで水が沸騰
逆に、嗅覚が疲労(順応)することによって、命そのものが危険にさらされることもあります。例えばガスが少しずつ漏れている時、知らない間にガスのニオイに慣れてしまい、非常に危険な状態となってしまうのです。
嗅覚の順応にもメリット・デメリットはあるもので、気をつけたいところです。
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